―“いきなり介護”で戸惑わないために、介護福祉士が伝えたいこと―
【はじめに】

突然の入院や認知症の進行…。
家族に介護が必要になった瞬間、多くの人が 「何から手をつければいいの?」 と不安になります。
私自身、介護施設で働きながら家族の介護を経験したことで、
“知っているだけでラクになる知識” があることを実感しました。
この記事では、介護が始まったタイミングで 必ず知っておきたい5つのポイント を、専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく解説します。
1. まずは「地域包括支援センター」に相談すると道が開ける

介護が必要になったら、まず頼るべき場所は 地域包括支援センター。
全国どこにでもあり、相談は無料です。
地域包括でできること
- 介護保険の申請サポート
- ケアマネジャーの紹介
- 介護サービス(デイサービス・訪問介護など)の案内
- 認知症や介護の悩み相談
- 家族の負担を減らす方法の提案
最初から自力で何でも調べる必要はありません。
電話1本で「今やるべきこと」を整理してもらえます。
2. 介護保険は「申請しないと使えない」
実は、介護サービスは 申請しないと1つも使えません。
要介護認定の申請から認定が下りるまで、通常2〜4週間ほどかかります。
早めに申請するメリット
- 自費より大幅に安くサービスを利用できる
- ケアマネジャーがつき、計画を立ててくれる
- 家族の負担が大幅に減る
介護は、気合いで乗り切るより
“制度を使う”ほうが確実にラクになります。
3. 家族だけで抱えこまず、介護サービスを利用する

「家族だから私がやらなきゃ」
そう思って頑張りすぎてしまう人が多いですが…
介護現場で働いてきた経験から断言できます。
家族だけで全部抱えるのは無理です。
負担になりやすい介助は…
- トイレ介助
- 入浴介助
- 夜間の見守り
- 食事・服薬の管理
- 通院の付き添い
これをすべてこなすのは不可能に近いです。
デイサービス・訪問介護・ショートステイ を使うことで、
本人も家族も穏やかに過ごせる時間が増えます。
4. 認知症の対応は「否定しない」が鉄則

認知症ケアで一番大切なのは、
否定しない・怒らない・訂正しすぎないこと。
よくある場面と対応例を紹介します。
| よくある言動 | ダメな対応 | 良い対応 |
|---|---|---|
| 「財布が盗まれた」 | 「盗まれてないよ!」 | 「心配だったね。探すの手伝うね」 |
| 「家に帰る」 | 「もう家でしょ!」 | 「そう思う気持ちわかるよ。少し休んでから行こうか」 |
| 同じ質問を何度も繰り返す | 「さっき言ったでしょ」 | 「うん、もう一度説明するね」 |
認知症の人が求めているのは “正しさ” よりも 安心感です。
5. 介護者自身のメンタルケアは“最重要”

介護は体力よりも 心 が削られます。
イライラする日があっても、それはあなたが悪いのではなく、
「毎日頑張っている証拠」です。
介護者がラクになる工夫
- ショートステイで休息日をつくる
- 家族やきょうだいで役割を分担する
- 誰かに気持ちを話す
- 市町村や専門の相談窓口を活用する
介護者の心の余裕は、
本人の生活にも直結するほど大切な要素です。
【まとめ】
家族の介護は急に始まり、最初は不安になるものです。
でも、必要な情報を知れば、負担は確実に減らせます。
- 地域包括支援センターにまず相談
- 介護保険は早めに申請
- 家族だけで抱え込まない
- 認知症は“否定しない対応”が鍵
- 介護者自身のメンタルケアも最重要
介護は一人で頑張るものではありません。
頼れるところは頼って、“続けられる介護”を一緒につくっていきましょう。


コメント