はじめに
介護職は、利用者の生活を支えるだけでなく、心のつながりや達成感を得られる、やりがいの大きい仕事です。
私自身、介護福祉士として働いてきた中で、
「人を支えるって、こんなにも温かく、深いものなんだ」
と気づく瞬間が何度もありました。
介護というと、「大変」「きつい」というイメージもあるかもしれません。
しかし実際の現場には、そのイメージを大きく覆す“喜び”や“学び”がたくさんあります。
この記事では、私が現場で経験してきたことをもとに、介護職で働く魅力を3つの視点から紹介します。
1. 利用者との信頼関係を築ける喜び
介護職の魅力として最大なのが、利用者さんとの深い信頼関係が生まれることです。
介護の仕事では、食事・入浴・移動など、生活に密接に関わる場面が多く、自然と会話が増えていきます。
趣味、思い出、家族の話──さまざまなことを共有するうちに、少しずつ心を開いてくださるようになる方もいます。
私が担当していたある利用者さんは、最初のころは無表情でほとんど話してくれませんでした。
それでも毎日、短い会話を積み重ねていくうちに、ある日ふっと小さく笑ってくれたのです。
そして後日、
「あなたじゃないと安心できないの」
と言っていただけた時、胸がじんわりと温かくなり、
「あぁ、この仕事を選んで良かった」と心から思いました。
信頼関係が生まれると、
- 自分から動こうとする意欲が出る
- できなかったことができるようになる
- 表情が豊かになる
といった変化が生まれます。
それを間近で見守れるのは、介護職ならではの醍醐味です。
2. 社会に貢献している実感が得られる
介護職は、いまの日本社会にとって“なくてはならない存在”です。
高齢化が進む中で、介護を必要とする人は増え続けています。
そんな中で介護職は、
- 利用者さんの生活を支える
- ご家族の負担を軽くする
- 地域の安心につながる
という大切な役割を担っています。
利用者さんからの
「今日もありがとう」「あなたがいると安心する」
という言葉はもちろん、ご家族からの
「本当に助かっています」
という感謝の言葉も、仕事の励みになります。
また、介護の現場では、
- 医療機関
- 地域の福祉施設
- ケアマネジャー
- ボランティア
- 地域のイベント
など、多職種・多方面との連携が不可欠です。
ただケアをするだけでなく、地域全体の生活をより良くしていく“社会的役割”があるのも、介護職の大きな魅力です。
3. 自分自身が大きく成長できる仕事
介護職は“誰かを支える仕事”であると同時に、“自分が成長できる仕事”でもあります。
現場では、毎日違う出来事が起きるため、
- 観察力
- 判断力
- コミュニケーション力
- 問題解決能力
といったスキルが自然と磨かれていきます。
「どうすれば安心してもらえるか」
「もっと快適に過ごすには？」
と考える中で、自然と視野も広がっていきます。
また、介護業界は研修・資格制度が整っており、
- 介護福祉士
- ケアマネジャー
- 福祉用具専門相談員
- 各種研修、スキルアップ講座
など、学び続けられる環境があります。
現場はチームで動くことが多いため、
看護師・リハビリ職・相談員・栄養士などと協力する中で、チームワークや連携力も養われます。
仲間から学ぶことも多く、
自分自身の成長を実感しながら働けるのが、この仕事の大きな魅力です。
まとめ
介護職には、
- 利用者との信頼関係が生まれる喜び
- 社会に貢献できる実感
- 自分自身が成長できる環境
という、3つの大きなやりがいがあります。
もちろん、大変なこともあります。
しかしそのぶん、人としての深みや温かさを感じられ、
「誰かの力になりたい」という想いを形にできる仕事です。
介護の現場で働いた経験は、今でも私の大きな財産になっています。
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